『ボクシング』体重超過は当たり前か?計量方法の見直しが必要なのではないか?

最近ボクシングにおいて体重超過が多すぎる!

試合の前日に計量。その計量は方法に綻びがみえている。
最近体重超過が当たり前のように増え、階級制の意味が問われている。
選手に問題があるのか、トレーナーの指導が悪いのか、はたまた減量方法がダメなのか。
いずれのせよせっかくのボクシングの試合に水を差すような行為はゆるせない!

目次

最近の体重超過の例

2024年7月20日 WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン田中恒成VS12位ジョナタン・ロドリゲス

ジョナタン・ロドリゲス選手はなんと2.9kgオーバー!
15時まで減量を待ったが当然計量をクリアできず試合は中止!

田中選手所属ジムの会長、畑中清詞会長はこうコメントしている。

そういう例(試合強行)をつくるのはよくない。1週間前に来日して準備して、当日に3キロもオーバーしているなんて考えられない。恒成は6月に40度以上の熱を出して1週間から10日は練習ができず、つくり直すのに苦労した。それで体重をつくったし、つくるのがプロフェッショナル。(怒りを)通り越している。ボクシングを辞めた方がいいんじゃないですか。もしくは階級を間違えている」

引用元THE ANSER

2024年4月21日 WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ
チャンピオン デビン・ヘイニーVS6位ライアン・ガルシア

ライアン・ガルシアは前日計量で1.45kgオーバー!
なんと計量でビール瓶を片手に現れて中身をらっぱ飲みする前代未聞のパフォーマンス。
結局試合はタイトルを賭けず、判定2-0でガルシアの勝利。
しかしこれからまたひと悶着!
後の検査でガルシアは2度のドーピング検査で陽性!
試合はノーコンテストに。ガルシアは1年の試合出場停止と1億円の罰金!

画像引用元Getty Images

ヘイニーはガルシアについてコメントしている

「残念なことにライアンはダーティに戦い、陽性を一度じゃなく二度も犯すというズルをしてファンとボクシングというスポーツを見下した」

「私はいつもクリーンな戦いを推奨してきた。今回もその例だ。ライアンはファンに謝罪しなければならない。しかし、彼の最近のツイートを見ると、彼はいまだにこれがジョークだと思っている。私たちは生活のため、人々を楽しませるために命を懸けている。ボクシングは遊びじゃない」

「このスポーツで人は死ぬ。これは冗談では済まない」

引用元THE ANSER


2024年4月17日 フェザー級ノンタイトル
WBCフェザー級8位堤駿斗VSWBAフェザー級8位アンセルモ・モレノ

堤選手は1.6kgオーバー!2度目の計量でも0.5kgしか落とせず。
しかし試合は両陣営の話し合いで堤が当日計量で61・12キロ以内であれば対戦が行われることになった。
試合は3回2分45秒、堤のKO勝ち。
後味の悪い試合となり、試合後堤はこうコメントした。

堤は「今日は自分のために調整してくださったモレノ選手、陣営の方、申し訳ありませんでした。会場にお越しくださったファンのみなさま、ボクシングファンのみなさま申し訳ございません。ボクシングという競技を汚してしまった。人として未熟で成長しないといけない。申し訳ありませんでした。今日は何も言う資格はない、またリングに戻ってくれるように精進します」と深く謝罪した。

引用元日刊スポーツ

ラスベガスど合宿中に新型コロナウイルスに感染!
1度コロナに感染して試合を中止した流れで今回は中止にできないと強硬試合したようだ。
理由はどうあれ体重超過を犯して相手選手を危険にさらしたことは反省しなければいけない。

2023年6月24日 WBAスーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン ジョシュア・フランコVS6位井岡一翔

フランコ選手は2.9㎏オーバー。
体重超過の為、タイトルはく奪!試合は当日58.9キロ以下という体重戻し制限に両陣営が合意して試合が成立。
井岡選手が勝った場合のみタイトルが移動というルールでおこなわれた。
試合は井岡選手の判定勝ち。タイトルを獲得した!

フランコ選手は翌25日に引退を発表!

「キャリアの大部分において、私は多くの精神的な問題を抱え、それをコントロールするために最善を尽くしてきた。誰にも言い訳をしていると思われたくなかったし、誰かに違う目で見られたくなかったから、公には決して話さなかった」と精神的理由で引退。

引用元サンスポ

古くはルイス・ネリVS山中慎介などいわくつきの戦いがあったが最近でも多いようだ。

減量の方法は?

ボクサーの減量には徐々に落とす方法と「水抜き」と言われる方法が主流だ!

徐々に落とす方法は、トレーニングや食事などをしながら徐々に体重を落とし、最後の2,3日で絶食!
水もうがい程度、まったく何も口にしないという減量方法です。
文章にすると簡単そうですがボクサーが図りに乗っているかさかさの肌の具合を見るとかなりキツイことがわかる!

水抜きは最近多い減量方法です。
体にかかる負担が軽く、計量1日前から水をとらずサウナやトレーニングにより急激に体重を落とすやり方です。
選手によっては3kgは落ちるそうです。
減量後、体重を戻した際よく動けるそうです。

最近の減量失敗はこの水抜き失敗が原因のことが多いようです。

そして計量クリアのあと少しずつ水分をとりリカバリー。

6㎏位体重を戻す選手も!

計量方法の見直し

IBFは当日計量が義務付けされていますが、他団体は前日計量です。

間に合うと思って水抜きをしても減量が成功しなかったり、過去にはジョンリエル・カシメロがパリでサウナが使えず減量失敗などいろいろ例がある。

やはり井上尚哉とルイス・ネリの試合の時のようにプロモーターが試合何日までに何キロオーバーまでとか、規定をはっきりつくるとか、一度規定をオーバーした階級では試合をできないようにするとか厳しくルールを作り直すべきだと思う。
そうしないと試合直前で試合中止、無理して上の階級の体重と同じ選手と対戦なんてことが起こりえる状況になることも。
プロモーターもチケットを売っている以上損はしたくないと強硬して試合をせざる得ないでしょうから。

ボクシングは階級スポーツです。
ルールの上に成り立たなければ井上尚哉のように何階級制覇なんて快挙も生まれないでしょう!

これからのボクシングの発展のため計量の見直しはしてほしいですね!!

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