ラモント・ローチ・ジュニア(Lamont Roach Jr.)は、WBAスーパーフェザー級の王者でタイトルを保持したまま、1階級上のWBAライト級王者のジャーボンテイ・デービスに挑戦しました。
試合前のオッズは20:1でデービス有利。
ところが試合展開は意外なものでした!
目次
ラモント・ローチの戦績と経歴
ラモント・ローチ
1995年8月18日生まれ
アメリカ ワシントンD.C.出身
戦績 戦績:28戦25勝(10KO)1敗2分
2014/04/19 | ○ | 4R判定 3-0 (40-36, 40-36, 40-36) | ビクター・ガリンド | プエルトリコ | |
2014/06/05 | ○ | 1R棄権 | ミゲル・アントニオ・ロドリケス | 米 | |
2014/09/06 | ○ | 4R判定 2-0 | ロッコ・エスピノザ | 米 | |
2014/10/30 | ○ | 1RTKO | ラファエル・フランシス | 米 | |
2014/12/06 | ○ | 4R判定 3-0 (40-35, 40-34, 40-35) | アレクサンダー・シャルネコ | プエルトリコ | |
2015/01/20 | ○ | 4RTKO | ハーバート・クオーティー | ガーナ | |
2015/04/18 | ○ | 6R判定 3-0 (60-54, 60-54, 60-54) | ホセ・ミゲル・カストロ | プエルトリコ | |
2015/06/30 | ○ | 6R判定 3-0 (60-54, 60-54, 59-55) | クリスチャン・サンティバニーズ | 米 | |
2015/10/17 | ○ | 6R判定 3-0 (59-55, 59-55, 59-55) | ホセ・ブストス | メキシコ | |
2016/03/05 | ○ | 8R判定 3-0 | ジーザス・ルル | | |
2016/05/07 | ○ | 8R判定 3-0 (79-72, 79-72, 79-72) | ホセ・アルトゥロ・エスキベル | メキシコ | |
2016/09/02 | ○ | 3RKO | マリオ・マシアス | メキシコ | |
2017/01/28 | ○ | 1RKO | アレハンドロ・バルデス | メキシコ | WBCユーススーパーフェザー級シルバー王座獲得 |
2017/06/30 | ○ | 10R判定 3-0 (98-92, 100-90, 97-93) | ヘスス・ア・バルデス・バラヤン | メキシコ | WBCユーススーパーフェザー級シルバー王座防衛① |
2017/10/21 | ○ | 1RTKO | ルイス・イノホサ | ドミニカ共和国 | |
2017/11/30 | ○ | 10R判定 3-0 (99-91, 99-91, 99-91) | キング・ペレス | フィリピン | |
2018/04/19 | △ | 10R判定 1-1 (95-95, 94-96, 97-93) | オーランド・クルーズ | プエルトリコ | WBOインターナショナルスーパーフェザー級王座挑戦 |
2018/07/20 | ○ | 6R棄権 | デイビ・フリオ・バッサ | コロンビア | WBOインターナショナルスーパーフェザー級王座獲得 |
2018/12/15 | ○ | 10R判定 3-0 (98-92, 97-93, 99-91) | アルベルト・マーケット | プエルトリコ | WBOインターナショナルスーパーフェザー級王座防衛① |
2019/05/04 | ○ | 10R判定 3-0 (97-92, 97-92, 96-93) | ジョナサン・オケンド | プエルトリコ | WBOインターナショナルスーパーフェザー級王座防衛② / NABO北米スーパーフェザー級王座獲得 |
2019/11/09 | ● | 12R判定 0-3 (111-117, 113-115, 111-117) | ジャメル・ヘリング | 米 | WBO世界スーパーフェザー級王座挑戦 |
2020/10/30 | ○ | 3RKO | ニール・ジョン・タバナオ | フィリピン | |
2021/07/09 | ○ | 2RKO | ダニエル・ロサス | メキシコ | |
2021/12/18 | ○ | 10R判定 3-0 (100-90, 98-92, 98-92) | レネ・アルバラード | ニカラグア | NABA北米スーパーフェザー級王座獲得 |
2022/07/16 | ○ | 12R判定 3-0 (116-112, 116-112, 117-111) | アンヘル・ロドリゲス | ベネズエラ | |
2023/11/25 | ○ | 12R判定 2-1 (114-113, 113-114, 116-111) | エクトル・ルイス・ガルシア | ドミニカ共和国 | WBA世界スーパーフェザー級王座獲得 |
2024/06/28 | ○ | 8RTKO | フィアガル・マクローリー | アイルランド | WBA世界スーパーフェザー級王座防衛① |
2025/03/01 | △ | 12R引き分け | ジャーボンテイ・デイビス | 米 | WBA世界ライト級タイトルマッチ |
ローチはプロデビュー以来、25勝(うち10KO)1敗2分の成績を持つ選手です。
彼はアマチュア時代には全米ゴールデングローブ大会で優勝するなど、輝かしい実績があります。
プロに転向した後、2019年11月にはWBO世界スーパーフェザー級王座に挑戦しましたが、ジャメル・ヘリングとの対戦で敗北を喫しました。
この試合は彼にとって大きな試練となりましたが、その後も彼はキャリアを再スタートさせ、この結果をバネに進化を続けています。
2023年11月25日にWBA世界スーパーフェザー級王者エクトール・ルイス・ガルシアに挑戦し、最終ラウンドでダウンを奪い、12回の判定で勝利を収めて王座を獲得しました。
これにより、WBA世界スーパーフェザー級のタイトルを保持することになりました。
また、2024年6月28日にはフィアガル・マクローリーとの初防衛戦を行い、勝利を果たしています。
ジャーボンテイ・デービスとの試合は?
2025年3月2日に行われたWBA世界ライト級タイトルマッチでは、ラモント・ローチがジャーボンテイ・デービスと対戦しました。
デービスとの対戦中にローチは非常にテクニカルな戦闘を展開し、特に第9ラウンドではデービスに対して有利に攻めました。
このラウンドでは、デービスが膝をつくような動作を見せ、これがダウンかどうかの議論を引き起こしました。
試合は非常に接戦となり、最終的には判定で1人がデービスを支持し、残りの2人はドローを支持し、結果的にドローとなりました。
ローチは25勝(10KO)1敗2分となり、引き分けに終わったことから再戦を希望しています。
デービスは試合後に、自身の不調や目のグリースに関する問題について言及していますが、ローチはその状況に対して「それはダウンだ」と反論しました。
このような戦績と経験を持つラモント・ローチは、今後のボクシング界における注目の選手といえるでしょう。
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デービスとの試合を見た感想や世間の反応は?
試合を見た世間の反応はどうだったのか?
9Rの膝をついた場面。あれは間違い無くダウン判定にしないといけなかった。スコアカードを確認するとジャッジ2人が9Rタンクに10を付けてたから、あれがもしちゃんとダウン判定になっていたら3-0でローチの勝ちになっていた。
デービスは基本カウンターパンチャーだったってことかな。ローチがそれをキッチリ警戒して最後まで打っていかなかったのと、それをやり通す技術とメンタルを持っていたのだろう。
実際試合を見てやはり、あの場面はダウンでしょう。
実際膝をついているし、レフェリーもカウントしている。
その前からパンチをもらっていたので、意識が飛んでいたのでは思われる。
コーナーで顔を拭いてもらっていたが、その時点でルールを無視していると同じこと。
瞼をカットした選手が、試合の途中でタオルで血を拭いてもらうことなど普通はないだろう。
明らかな反則で、反則負けの裁定が下ってもおかしくなかったと思われます。
まとめ
ラモント・ローチこの試合で株を上げ、デービスは株をさげた。
ローチはうまくパンチをブロッキングし、距離を詰め接近戦に持ち込んでいた。
デービスに引けを取らない、ハンドスピードとパンチ力。
ローチの冷静さとテクニック、何よりデービスのパンチを恐れないメンタルが今回の試合に生きたのだと思う。
逆に確実にデービスはダメージをうけていた。
いつもにようにあまりパンチは打たず、強打を打ち込むチャンスをうかがっていた。
だがローチにスキルがありそれができなかった。
調子が悪いとの声もあったが、パンチの切れやスピードもあった。
ただ、接近戦でもローチのパンチの方が的確に顔面をとらえて、印象でもローチに分があったようだ。
デービスも今回の試合で、少し底が見えた気がした。
再戦も期待されるが、同じような展開になるのではないか。
シャクール・スティーブンソンとの戦いも厳しそうだ。
ローチは今回の試合で実力を証明した。
これからはビッグマッチが待っているでしょう。